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横浜の歴史を学べるオススメスポット5選。夏休みに家族で行こう!

夏休みには、家族みんなで歴史巡りをしてみませんか?国際都市・横浜には、伝統文化や海運、電車などを通して楽しみながら学べる博物館や資料館が数多く存在しています。今回は、横浜の歴史を学ぶのにピッタリのオススメスポットを5つご紹介します。

 

<日本の伝統芸能を知る「横浜能楽堂」>
「横浜能楽堂」は、横浜市西区の「掃部山公園(かもんやまこうえん)」の敷地内にあり、日本の古典芸能のアーツセンターと呼ばれる公演場です。140年の歴史を持つ横浜能楽堂で、日本の伝統芸能を通して横浜の歴史を学んでみませんか。

●施設紹介
横浜能楽堂の建物が完成したのは1996年ですが、本舞台は1875年に旧加賀藩主邸で建築されており、140年以上の歴史を持つ貴重な文化財として、横浜市指定有形文化財に指定されています。能楽は「能」と「狂言」の総称で、600年以上続く日本最古の歌舞劇です。2001年には「ユネスコ無形文化遺産」に登録されています。横浜能楽堂の外観や内装を見るだけでも、日本の伝統文化を学ぶ上で勉強になります。

●オススメのポイント
横浜能楽堂では初心者の方や子どもにも能楽を楽しんでもらえるように、毎月第2日曜日を「狂言の日」として、解説付きの狂言やワークショップを行っています。難しそうに思えるかもしれませんが、能にはミュージカルのように音楽やダンスが随所に採り入れられていて、狂言にはコントのような喜劇性があります。開館以来、独自の切り口を持ったオリジナル能楽の上演を行い、古典芸能を土台にしつつ現代人でも楽しめる舞台を開催しています。

住所:横浜市西区紅葉ヶ丘27-2
アクセス:JR根岸線、横浜市営地下鉄ブルーライン「桜木町」駅徒歩15分
休館日:施設点検日、年末年始
開館時間:9:00~20:00
料金:各舞台のチケット代による
     公演がない日は施設内の見学ができ、毎月1回「施設見学日」は無料
お問い合わせ番号:045-263-3055

 

<横浜港の歴史と魅力を再発見!「横浜みなと博物館」>
「横浜みなと博物館」は、横浜港の歴史、文化、研究や情報とともに紹介する博物館として、2009年4月にみなとみらい地区のウォーターフロント「日本丸メモリアルパーク」内に開館しました。「歴史と暮らしのなかの横浜港」をテーマに横浜港の歴史を学ぶことができます。

●施設紹介
横浜みなと博物館には大きく2つのエリアがあり、横浜港の約150年の歴史を紹介する「横浜港の歴史ゾーン」と、横浜港が持つ役割を紹介する「横浜港の再発見ゾーン」に分かれています。「横浜港の歴史ゾーン」は、開港前後の横浜や高度経済成長と港の整備に関するものなど7つのフロアがあり、順番に巡りながら黒船来航以降の横浜港の歴史を時系列で学ぶことができます。

●オススメのポイント
館内の「横浜港の再発見ゾーン」には、画面に触れながら港のしくみを学べる大画面タッチパネルや、シミュレーターを使って小型船を操縦できる「操船シミュレーター」があります。展覧会や子どもを対象にしたワークショップや各種イベントも定期的に開催されており、子どもたちの人気を集めています。また、博物館の入り口正面には、全長97メートルの本物の帆船である「帆船日本丸」が現役時代に近い形で展示されており、甲板や船内を見学することができます。船の構造を子どもに実際に見せて学ばせたい人にはオススメです

住所:横浜市西区みなとみらい2-1-1
アクセス:JR根岸線、横浜市営地下鉄ブルーライン「桜木町」駅徒歩5分
みなとみらい線「みなとみらい」駅「馬車道」駅徒歩5分
休館日:月曜日、年末年始
開館時間:10:00~17:00
料金:3月~11月 一般400円、小中高生200円、65歳以上250円
   12月~2月 一般200円、小中高生100円、65歳以上150円
お問い合わせ番号:045-221-0280

 

<当時の路面電車をそのままに「横浜市電保存館」>
「横浜市電保存館」では、シニア世代にとって懐かしい「横浜市電」の実物を見ることができます。計7両の車両をはじめ、停留場で実際に使用していた敷石の展示など、当時の風景だけでなく、空気感まで再現されています。

●施設紹介
横浜市磯子区にある横浜市電保存館は、明治から昭和にかけて横浜の街を走り続けてきた路面電車「横浜市電」の姿を保存するために、1973年に滝頭車両工場跡地に開館しました。館内に展示されている横浜市電に関する資料や展示物を通して、明治時代以降の横浜の歴史を学ぶことができます。今となっては街で見ることができなくなった横浜市電の姿と歴史を、当時の雰囲気と一緒に味わうことができます。

●オススメのポイント
「鉄道ジオラマゾーン」には、日本最大級の規模を誇る鉄道模型ジオラマがあり、観覧スペースからは模型車両の車載カメラに映された走行映像を見ることができます。また、50インチの大型スクリーンを見ながら地下鉄2000系の運転操作ができる「地下鉄シミュレーターコーナー」や、イベント用スペースでは「鉄道模型工作教室」などのイベントが定期的に開催されており、ただ見るだけでなく遊ぶこともできる施設です。

住所:横浜市磯子区滝頭3-1-53
アクセス:JR根岸線「根岸」駅から、横浜市営バス「市電保存館前」下車すぐ、又は「滝頭」下車徒歩3分
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(春休み、夏休み、冬休み期間中は月曜日も開館)
開館時間:9:30~17:00
料金:高校生以上100円、小中学生50円、65歳以上と就学前児童は無料(土曜日は高校生以下無料)
お問い合わせ番号:045-754-8505

 

<世界に航路を延ばす船の歴史「日本郵船歴史博物館」>
「日本郵船歴史博物館」では、横浜とは切っても切り離せない「海運」の歴史を日本郵船の社史を通して学ぶことができます。博物館の建物自体も、世界的な建築家の和田順顕(わだ・じゅんけん)氏が設計したもので、ギリシャ神殿のような威厳に満ちた外観をしています。建築マニアの観光客のなかには、この建物を写真に収めるために訪れる人もいて、美しい建築美にも触れることができます。

●施設紹介
日本郵船歴史博物館は、日本郵船株式会社が管理・運営する企業博物館で、多くの人に海や船に対する親しみを深めてもらうことを目的として「日本郵船歴史資料館」として1993年12月に開館し、その後2003年に「日本郵船歴史博物館」へ改称。横浜郵船ビルへ移転しました。館内には近代日本の海運史を多角的に学べるよう映像や写真、パンフレット、モデルシップ(帆船模型)など日本郵船の施設らしい貴重な展示物が見られます。

●オススメのポイント
日本郵船歴史博物館では企画展や専門家による講演会、クラシックコンサートなどの各種イベントが定期的に開催されています。また、80年以上の歴史を持つ博物館船「氷川丸」が施設の一部として山下公園で公開されていて、両施設のセット券を買えば、博物館と氷川丸の両方を単体利用よりもお得な料金で見学することができます。

住所:横浜市中区海岸通3-9
アクセス:みなとみらい線「馬車道」駅徒歩2分、横浜市営地下鉄ブルーライン「関内」駅徒歩7分、JR「関内」駅徒歩8分
休館日:月曜日(祝日の場合翌日休館)
開館時間:10:00~17:00
料金:一般400円、中高生250円、小学生以下無料、65歳以上250円
お問い合わせ番号:045-211-1923

 

<八角形の小さな博物館「横浜市八聖殿郷土資料館」>
横浜市民のなかでも知る人ぞ知る隠れた名所が「横浜市八聖殿(はっせいでん)郷土資料館」です。法隆寺にある「夢殿」という建物を参考に造られたことから、外観は同じ三層楼八角形をしています。

●施設紹介
横浜市中区の本牧市民・臨海公園にある八聖殿は、1933年に安達謙蔵(あだち・けんぞう)という熊本出身の政治家が建立し、1937年に横浜市に寄贈されました。もともとは、国民精神修養の場として建造されたのではないかと言われていますが、1973年に名称を「横浜市八聖殿郷土資料館」に変え、市民に郷土の歴史を伝えるための資料館として使われるようになりました。
「漁村の祭りとくらし」と「農民の暮らし」をテーマに、館内には昭和20~30年代に横浜市内で使われていた農具や漁具、当時の風景をとらえた写真などが展示されています。実際に使われていた本物の道具に触れることで、本牧・根岸地域に住む人たちが当時どのような暮らしをしていたのかを知ることができます。

●オススメのポイント
横浜市八聖殿郷土資料館では、毎月第3土曜日に「歴史講座」と称して、日本史学者などの専門家を講師に招いて横浜の歴史を伝える講座が開かれています。
名称の由来になっている「八聖」とはキリスト、ソクラテス、孔子、釈迦、聖徳太子、弘法大師空海、親鸞、日蓮の8人の聖人のことで、2階の講堂にはそれぞれの等身大立像が祀られています。なぜこの8人が祀られるようになったのかは、現在館長を務めている方にもわからないそうですが、そのミステリアスさも八聖殿の魅力といえます。

住所:横浜市中区本牧元町76-1
アクセス:JR京浜東北・根岸線「根岸駅」から、横浜市営バス「本牧市民公園前」「本牧車庫」下車、徒歩5分
休館日:第3水曜日、年末年始
開館時間:9:30~16:00
料金:無料
お問い合わせ番号:TEL 045-622-2624

 

<歴史を知れば横浜がもっと好きになる!>
今回ご紹介した5つのスポットは、家族で楽しみながら横浜の歴史を学べるところばかり。伝統芸能に船に電車にと、どの場所も訪れて損はありません。歴史を知ると、横浜のことがもっと好きになりますよ。夏休みは、ぜひ家族で横浜の歴史が学べるスポットに出かけてみてはいかがでしょうか。