
新しい内装で心機一転!リノベーションとリフォームの違いを徹底解説
「リノベーション」と「リフォーム」。どちらも築年数の経過した物件を改修することです。ということは同じ意味なのでしょうか?違うのであれば、どこが違うのでしょうか?混同されやすいリノベーションとリフォームの違いや両者のメリット、費用面などをご紹介します。
<1.リノベーションとリフォームは同じ?>
まず、リノベーションとリフォームのそれぞれの特徴や違いを説明します。
●リノベーションとは
リノベーションとは、既存の建物を改修することで、新築時よりも価値を向上させる方法です。英語の「renovation」は、刷新や革新という意味です。リノベーションによって建物に新たな機能やデザイン性を持たせたり、内装や外装を変えることで建物の価値を向上させます。たとえばリビングやダイニング、キッチンの仕切り壁を外して空間を拡大したり、壁の補強や補修工事をして耐久性や耐震性を向上させることなどが該当します。また、水道・排水管や換気設備の取り換えなど大規模な工事も含まれます。
●リフォームとは
リフォームとは、老朽化の進んだ建物を、元の状態に戻す方法です。英語の「reform」は、状態の悪いものを修復することを意味します。入居前の状態に戻す原状回復のようなイメージです。リノベーションが新築時プラスαで機能・価値の向上を行うのに対し、リフォームは汚れや破損、老朽化の進んでいる部分を直します。剥がれてきた外壁の塗装や、経年劣化による水まわりの設備変更、壁紙の張り替えなどが該当します。
<2.リノベーション・リフォームそれぞれのメリットとは?>
内容や目的が異なるリノベーションとリフォーム。
それぞれどのようなメリットがあるのでしょうか?
●リノベーションのメリット
・メリット1:空間をカスタマイズできる
自分たちのライフスタイルに合わせて、空間を自由に設計できるのがリノベーションです。既存物件は、さまざまなタイプの人に合うように間取りが設計されています。それをリノベーションすることで、小さな子どもがいる世帯、子どもが独立した後の夫婦二人だけの世帯など、それぞれの家族構成や好みに合った間取りに変更することができます。
・メリット2:可能性が広がる
物件を購入するとき、新築だけではなくリノベーション物件も視野に入れることで、選択の幅が広がります。
・メリット3:コストが削減できる
中古物件の購入後にリノベーションを行う場合、同じような新築物件を購入するのと比較して、約2~3割コストを抑えることが出来る事例もあります。物件価格は築15年を過ぎると値下がりするため、お金の準備に不安があるという人でも手が届く可能性が出てきます。
●リフォームのメリット
・メリット1:愛着のある家に住み続けられる。
リフォームをすることで長年慣れ親しんできた我が家の雰囲気を壊さずに、今の家のまま快適な生活を送ることができます。
・メリット2:不満箇所の除去
経年劣化により傷んだ箇所を元どおりに改修するのがリフォームです。不都合な点や不満なところだけを直しますので、工事期間中でも生活を変えることなく、今の家に住み続けられます。
<3.リノベーションとリフォーム、費用の違いは?>
大規模なリノベーションと、比較的小規模なリフォーム。費用面でもやはり、リノベーションの負担が大きくなるのでしょうか?
●リノベーション
リノベーションの費用は、その規模によって大きく違います。骨組み以外をすべて改修するフルリノベーションを行う場合は、建て替え時の7割程度の費用が発生します。この場合はそれなりの費用負担になりますので、新築を購入するのとどちらがいいか、もう一度考えてみることをオススメします。中古物件の購入からリノベーションをするときに必要な費用は「物件購入費用」「リノベーション費用」「雑費(管理費・税金など)」の3つです。
●リフォーム
リフォームの費用は、数十万円のものから、大規模なもので数百万円に及びます。間取りの変更まではできませんが、内装の設備は一新できます。居住空間をよみがえらせることが目的であればリフォームで十分ともいえます。費用はリフォームに関するもののみで大丈夫です。増築などがあれば別ですが、基本的にはキッチンや浴室、トイレなどの部分的なリフォームについては固定資産税の変更はありません。
<4.それぞれの特性を生かして、住環境をより快適に>
リノベーションとリフォームとは、一見似ているようで、中身は大きく異なります。中古住宅に新しい価値・機能を追加するのが「リノベーション」、現在の住まいを元どおりに改修するのが「リフォーム」。ただし、古いものをよみがえらせるという点では同じです。それぞれの持つメリットや特性を生かし、より快適な住まいの環境を整えましょう。