
横浜市の防災対策とは?家族で学んで「備えあれば憂いなし!」
2016年4月14日以降、相次いで発生した「熊本地震」は、熊本県と大分県を中心に大きな被害をもたらしました。日本は地震災害が多く、現在の技術で地震を完全に予知することは困難です。
政府の地震調査委員会が公表した「2014年度版 全国地震動予測地図」によると、横浜市は今後30年以内に震度6以上の大地震が起こる確率が首都圏で最も高く、78%となっています。いつ起こるかもわからない大規模な災害に備えるために、横浜市ではどのような防災対策がとられているのでしょうか。今回は、横浜市の防災対策についてお伝えします。
<災害に備えよう!防災対策の基本>
災害には日頃の備えが大切です。まず、知っておくべき防災対策の基本について紹介します。
●ハザードマップとは?
ハザードマップとは、自然災害で予測される被害範囲や避難場所、避難経路を確認できる地図のことです。横浜市では洪水や土砂災害など、災害の種類ごとにハザードマップを作成しており、ホームページ上で見ることができます。災害が発生したときに落ち着いた行動がとれるよう、自分が住んでいる地域の「ハザードマップ」を確認しましょう。
●避難場所の確認をしよう
横浜市では「災害対策基本法」に基づいて作成された「横浜市防災計画」によって、広域避難場所が定められています。広域避難場所とは、地方自治体が指定する「大人数を収容することができる避難場所」のことで、公園や学校の校庭などが指定されています。ハザードマップと一緒に、広域避難場所についても確認しておきましょう。
●家族との連絡方法を決める
災害発生時には、大勢の人が連絡をとろうとするため回線が混雑し、電話が繋がりにくくなります。大手携帯電話会社などの通信各社では、災害用伝言サービスを提供しています。これは、災害が起こった地域の方がメッセージ登録し、そのメッセージを他の地域の方が確認できるサービスです。災害時にどのサービスを利用するのか、あらかじめ家族で連絡方法を決めておくと安心です。
<防災学習施設「横浜市民防災センター」>
横浜駅の近くに、横浜市の防災学習施設である「横浜市民防災センター」があります。1983年に開設され、防災に関する知識や最新情報について、無料で学ぶことができます。災害時には、一時避難場所として実際に被災者の応急救護や帰宅困難者の受け入れを行うことになっており、横浜市の災害支援の拠点となっている場所です。
●災害シアター
横浜市で過去に発生した大地震や、今後横浜市を襲う可能性が高い大地震の内容を映像で知ることができます。大きなパノラマスクリーンを使用しているため、臨場感のある映像で防災の重要性を学べます。(体験時間:10分 定員:45名)
●地震シミュレーター
最大震度7までの地震の揺れや、阪神・淡路大震災、東日本大震災といった過去に発生した地震の揺れなど、様々なシチュエーションの地震を体験することができます。
●防災ライブラリー
子どもの来場者にオススメなのが、「防災ライブラリー」のコーナーです。119番通報の体験や防災クイズに挑戦でき、横浜市の防災に関する最新情報や、減災のためのヒントを紹介しています。
住所:横浜市神奈川区沢渡4-7
アクセス:JR他各線「横浜」駅西口から徒歩10分
お問い合わせ番号:045-312-0119
開館時間:9:30~17:00
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌日が休館日)、年末年始(12/29~1/3)
<楽しみながら学ぶ!防災イベントに参加しよう>
横浜市内では、年間を通してさまざまな防災イベントが開催されています。防災に関するブースや、普段は見ることができないイベントを通して、楽しみながら防災について学ぶことができます。
●横浜防災フェア
「横浜防災フェア」は、毎年8月に開催される防災や減災について楽しみながら学べる防災イベントです。2015年に会場となった赤レンガ倉庫イベント広場では、ヘリコプターによる水難救助訓練や消防船による放水訓練などが行われました。
●横浜市総合防災訓練
毎年8月から9月の時期に横浜市や防災関係機関、NPO法人、企業、そして市民が合同で実施している大規模な防災訓練です。市民の防災意識を高めるとともに、各機関での連携強化を目的としたもので、2015年度の訓練には40機関、約3,000人が参加しました。
<防災について家族で考えよう!>
横浜市では、市民の防災意識を高めるために、いろいろな形で防災対策が行われています。大きな災害はいつ、どこで発生するか予測が出来ません。いざ災害が起こったときは落ち着いた行動がとれるように、日頃から災害や防災に関する知識をしっかりと身につけておきましょう。また、災害による被害を最小限に抑えるために、ぜひ一度、家族で防災対策について考えてみてください。