【賃貸編】マンション・戸建てを貸したいとき

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もし転勤や家族との同居などの理由で購入したマイホームからの引っ越しが必要になったり、マンション・戸建て物件を複数持っているという場合、あなたならどうしますか?「売る」という選択肢もあれば「貸す」という選択肢もあります。「大家さんになる」にはどのようなステップが必要なのでしょうか?不動産会社選びから賃料決め、入居募集にその後の管理まで、マンション・戸建てを貸すための流れを分かりやすくご説明していきます。

ステップ①不動産会社を探す

マンション・戸建てを貸す際には不動産会社の力を借りることが不可欠です。不動産会社を探すには地元の店舗を訪れたり、インターネットで検索するなど様々な方法があります。また、不動産会社は売買専門やアパート管理専門などそれぞれ業務内容が異なる場合も。そのため、賃貸物件に対応できる不動産会社を絞り込むことが大切です。その後、貸したい物件にマッチした会社をしっかりと精査していきましょう。

ステップ②賃料査定について

まず、不動産会社に賃料査定を依頼します。いくつか候補の不動産会社があるならば、各社に出してもらいましょう。また、賃料査定には簡易査定と詳細査定の2つがあります。この際、高い査定ほど良いというわけではなく適正な家賃であるということがポイントになります。家賃があまりにも高いと入居希望者が集まりませんし、安すぎてしまうと収益が見込めないという結果に。家賃は値下げするのは簡単でも、その後値上げするのはとても大変です。ぜひ適切な判断を。

ステップ③不動産会社を選ぶ

物件を任せる不動産会社を選ぶにはいくつかポイントがあります。

  • 地域の情報を熟知している

    入居希望者への対応をする上で、その地域の情報に詳しいことは大きなポイントです。

  • 営業力と集客力

    物件情報をより多くの人に知ってもらうことが何より大切です。そこには、営業力(営業資金があるか)や集客力が必要とされます。

  • 管理について

    物件から離れて住んでいる場合、管理業務を委託することが必須。特に、設備の不具合による修繕対応や災害時などは迅速な対応が求められます。

  • サブリース契約について

    貸したい物件を不動産会社に借りてもらう形態のこと。その後、不動産会社は物件を転貸します。「一括借り上げ」や「家賃保証」などのキーワードが入っていればサブリース契約である場合が多いです。

ステップ④不動産会社と契約する

不動産会社との契約には、媒介(仲介)契約と代理契約の2つがあります。

  • 媒介(仲介)契約

    入居者募集については不動産会社が、入居者の決定は物件の大家が行います。

  • 代理契約

    入居者募集・入居者の決定どちらも不動産会社が大家の代理として行います。

  • 契約時の持ち物

    不動産会社により異なりますので、担当者に確認しましょう。一般的には、物件の間取り図、管理規約と使用細則(マンションの場合)、設備関係の書類(一覧や説明書など)、物件の鍵、印鑑、本人確認書類などです。

ステップ⑤貸し出しするための準備

イメージ :: 貸し出しするための準備

「すぐに入居できる物件」としておくことでスムーズな入居者決定につながるため、貸し出し前に諸々の準備が必要となります。例えば不動産会社の担当者に物件を内見してもらい、設備の動作確認やリフォームの必要性の有無を判断してもらいます。

  • 貸し出しのためにやっておくこと

    • 電気・水道・(ガス)を使用可に
    • 物件内の清掃
    • 不備があればリフォームを
    • 火災保険の加入

ステップ⑥貸し出しにおける条件を決める

入居者募集の際、家賃をはじめ様々な条件をつけることが可能です。

  • 契約の形態、契約期間について

    • 普通借家契約
      入居者が住み続けたい場合、ほぼ無期限に契約が更新されます。期間は2年以上が一般的です。
    • 定期借家契約
      決められた期間で賃貸契約終了になり、更新はありません。貸したい期間があらかじめ決まっている場合は定期借家契約にしましょう。期間は自由に決めることが可能です。
  • 敷金礼金

    敷金礼金は1か月分が一般的ですが、必ずそうしなければいけないわけではありません。しかし安すぎる場合、退去時の現状回復や清掃の費用が足らなくなりトラブルを生むケースもあるので、きちんと確保をしておくことが必須です。

  • 保証

    家賃滞納の際、借主に代わる請求先は保証人や保証会社となります。利用しない契約は滞納リスクが大きいため要注意です。入居者には契約時に保証人を立てる、もしくは保証会社と契約してもらいましょう。

  • 火災保険

    貸している物件で火事が起こった場合、消失した部分の原状回復を請求することが可能です。価格が高額となるため、借主が支払えない時のために借家人賠償責任特約がついている火災保険に加入してもらいましょう。

  • 原状回復

    退去時の原状回復についてあらかじめ決めておきましょう。故意や過失が多い破損は修理代を借主に負担してもらうのが一般的です。

ステップ⑦入居者の募集・入居審査について

大家と不動産会社の契約が完了し、貸し出し条件が決まったら、入居者の募集が始まります。店頭での掲示やホームページでの告知などありますが、不動産会社がどのような営業をする予定なのか契約前に確認しておきましょう。その後入居希望者の申し込みがあれば、物件の内見をしてもらいます。一般的に不動産会社が対応しますので鍵を預けておくことになります。

ステップ⑧賃貸契約と引き渡し

  • 賃貸契約について

    入居希望者の意思が固まると、契約を結ぶことになります。契約前に重要事項説明という物件についての説明をしますが、不動産会社が行ってくれます。物件の不具合等はあらかじめ伝えておきましょう。契約書に関しても不動産会社が作成しますので、大家は署名捺印する程度です。

  • 引き渡しについて

    退去時に原状回復で揉めないために、引き渡し時に立ち会って物件の状態を借主とお互いに確認しておきましょう。

ギモンに感じやすい用語解説

  • 重要事項説明:法律により契約前に不動産会社が購入者に対して物件説明をしなければならない事項として定められています。宅地建物取引士により物件と売買契約についての詳細事項が説明されます。この際、わからないことはすぐに質問して解決することが大切です。

ステップ⑨管理運営について

物件に入居者が決まれば大家としては一安心ですが、その後は家賃の集金やトラブル対応など管理運営業務が必要になります。委託料がかかりますが、管理会社へ委託することも選択肢のひとつです。

  • 管理運営業務の詳細

    • 家賃の集金
    • 清掃
    • 設備トラブルやクレームの対応
    • 契約の更新  など